月桃染げっとうぞめ

Shell ginger dye

月桃 ShellGinger-dye
和名ゲットウ(月桃)
別名サンニン ムチガシャ 艶山姜(えんざんきょう)
英名Shell ginger
学名Alpinia zerumbet
科名属名ショウガ科ハナミョウガ属
分布沖縄 九州南部 東南アジア インド南部
品種ゲットウ(Alpinia zerumbet var.zerumbet)タイワンゲットウ(Alpinia uraiensis)ハナソウカ(Alpinia zerumbet var.excelsa)黄斑ゲットウ タイリンゲットウ
特徴葉/大型楕円形 花/白,穂状花序
染色部位地下茎 偽茎 葉
染色時期染色:通年(茎 葉)

月桃(ゲットウ)の特徴

ショウガ科ハナミョウガ属(アルピニア属)の常緑性多年草で、日本では沖縄地方でよくみられる。葉や茎は抗菌、防腐に優れているほか、香りづけとしても、食用として利用されています。染色には葉茎を用い、抽出した染液は酸化すると次第に赤味が増してきます。

ゲットウ染め


ゲットウ染め

月桃染めについて

沖縄県で赤茶色や小豆色を染めだす染料として一般的に使われている。
ゲットウ染め_煮出し

月桃染の色素

酸化することで赤色に変化するタンニンが含まれる。抽出後に数日間静置することで、より赤味の強い色に染めることができる。酸性下では赤みは減少し、鉄媒染をすることで焦茶~紫褐色を呈する。
ゲットウ染め_煮出し

草木染め方法

媒染法を用いて染色をする。
ステンレス製の鍋に月桃を細かく刻んで水を加え、火にかけて沸騰させ煮煎する。40分ほどしたら布で濾し、できた煎液を染色原液として使用する。3回程煎液を抽出できる。
植物繊維を染める際は豆汁などで下染めをする。先媒染法によるアルミ媒染の後に、染色を何度も繰り返し濃色に染め上げていく。アルミ媒染で灰桜色や宍色、鉄媒染で赤灰色や赤褐色が染められる。

月桃染めの媒染による色の違い


茎 葉 / アルミ媒染(Al)
C00,M17,Y23,K8
R236,G197,B183

茎 葉 / カルシウム媒染(Ca)
C00,M28,Y38,K15
R217,G156,B134

茎 葉 / 鉄媒染(Fe)
C00,M39,Y48,K59
R104,G063,B054

茎 葉 / 銅媒染(Cu)
C00,M25,Y39,K41
R151,G113,B091

草木染めの色辞典

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