梔子染くちなしぞめ

Gardenia dye

和名クチナシ(梔子)
別名巵子 支子
英名Gardenia
学名Gardenia jasminoides
科名属名アカネ科クチナシ属
分布静岡以西の本州 四国 九州 台湾 中国 インドシナ半島
品種
特徴常緑低木 多年生植物 葉/対性 長楕円形 花/白色 徐々に黄色く変化 果実/倒卵形 熟すと橙色になる
染色部位果実
染色時期果実/11月-12月

クチナシ(梔子)の特徴

静岡以西の四国、九州、南西諸島の森林に自生するが、庭木や街路樹として広く栽植されている。樹高2-3mの常緑低木。葉は長楕円状で光沢があり、6-7月に芳香のある白い花を咲かせる。10-11月頃に倒卵形の実をつける。

梔子染めについて

延喜式にあるように古くから黄色を染めるのに使用されてきました。染料には果実を使用し、発酵処理をすることで青く変化します。

梔子染めの色素

クチナシの黄色色素はクロシンと呼ばれるカロテノイド系の水溶性色素です。サフランの雌しべにも含まれており、食品の着色料としても広く利用されています。
また、クチナシの果実から抽出したゲニポシドとタンパク質分解物の混合物を酵素処理することで、青や赤などに変化させることができます。現在では植物由来の天然着色料として食品に幅広く使用されています。

草木染め方法

媒染法を用いて染色をする。
ステンレス製の鍋に、梔子と水をいれ火にかけて沸騰させ煮煎する。20分ほどしたら布で濾し、できた煎液を染色原液として使用する。4回程煎液を抽出できる。
植物繊維を染める際は豆汁などで下染めをする。先媒染法によるアルミ媒染の後に、染色を何度も繰り返し濃色に染め上げていく。
また、抽出回数によって色の発色も異なり、回数を重ねるにつれ黄みが増す。

梔子染めの媒染による色の違い

梔子色くちなしいろ
実/アルミ媒染(Al)
C00,M16,Y58,K02
R250,G210,B106
山吹色やまぶきいろ
実/アルミ媒染(Al)
C00,M29,Y82,K06
R239,G169,B42
薄水色うすみずいろ
クチナシブルー液 / アルミ媒染(Al)
C18,M08,Y00,K07
R194,G217,B237
苗色なえいろ
実+クチナシブルー液 / アルミ媒染(Al)
C07,M00,Y25,K20
R190,G204,B153

草木染めの色辞典

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