福木染ふくぎぞめ

Common garcinia dye

和名フクギ(福木)
別名福樹
英名Common garcinia
学名Garcinia subelliptica
科名属名オトギゾウ科フクギ属
分布フィリピン 台湾 沖縄
品種
特徴熱帯性常緑高木 葉/対生,長楕円形または卵状楕円形,革質 花/5弁花,薄黄色 果実/球形,黄色,3cm 雌雄異株
染色部位樹皮
染色時期

フクギの特徴

オトギゾウ科フクギ属の常緑高木で、葉は革質で厚く耐風性に優れています。並べて植栽することで防風林・防潮林としての役割を持ち、塩害に強いことから海岸防風林としても利用されています。樹皮や葉は解熱や抗炎症作用があるとされ、民間薬として利用されました。

福木染めについて

古くから紅型、琉球紬、久米島紬などの黄色を染める染料として用いられてきました。樹皮にはフラボノイド二量体であるフクゲチンを豊富に含み、鮮やかな黄色を呈します。


葉の煮煎。鮮やかな黄色が得られる。

草木染め方法

媒染法を用いて染色をする。
ステンレス製の鍋にフクギの葉を水と煮煎する。
60分ほどしたら布で濾しさらに3~4回程煎液を抽出する。
植物繊維を染める際は豆汁などで下染めをする。先媒染法によるアルミ媒染の後に、染色を何度も繰り返し染め上げていく。アルミ媒染で中黄色、鉄媒染で老緑色を染められる。

福木染めの媒染による色の違い


葉 / アルミ媒染(Al)
C00,M05,Y64,K03
R247,G234,B90

葉 / アルミ媒染(Al)
C00,M03,Y48,K00
R255,G247,B133

葉 / チタン媒染(Ti)
C00,M20,Y65,K04
R245,G197,B085

葉 / 鉄媒染(Fe)
C17,M00,Y35,K62
R080,G096,B062

草木染めの色辞典

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