茜染あかねぞめ

Madder dye

日本茜 茜染め
和名アカネ(茜草)
別名茜 赤根 茜根
英名Madder , Madder Root , Manjistha(ハーブ名:マンジェスタ)
学名ヨツバアカネ/Rubia argyi (H.Lév. et Vaniot) H.Hara ex Lauener
科名属名アカネ科アカネ属
分布本州四国九州の野原や山地
品種日本茜( Rubia akane Nakai ) , インド茜(Rubia manjith Roxb. , Rubia cordifolia L. var. mungista Miq.) , ムツバアカネ/西洋茜(Rubia tinctorum L.)アカミノアカネ(Rubia cordifolia L. var. cordifolia)クルマバアカネ(Rubia cordifolia L. var. lancifolia RegeL)
特徴蔓性の多年草 花/小花,黄緑色 茎/四角状 葉/茎に4枚輪生 根/ひげ状,赤黄色
染色部位
染色時期根/12月

アカネ(茜)の特徴

その名前の通り、根が赤い事から〔あかね〕と名が付きました。この根は、浄血、解毒、強壮の作用があるとされ、更には、日本で最も古くから使われた赤系の染料で、日の丸の赤はこの染料で染められています。
茜 ヨツバアカネ 茜染
日本茜 インド茜 茜染め
ヨツバアカネ(Rubia argyi)。日本茜(Rubia akane)やインド茜(Rubia manjith)などの品種がある。
茜 ムツバアカネ 茜染
ムツバアカネ(Rubia tinctorum L.)。西洋茜ともよばれる。4~6枚の葉が輪生する。ヨツバアカネに比べ黄色味が多い。

茜染めについて

茜染めの色素

日本茜の根

赤色素〔パープリン/プルプリン(purpurin) 〕や黄色素〔ムンジスチン(Munjistin)〕を含み、副成分として〔プソイドプルプリン〕が含まれる。

インド茜の根

赤色素〔パープリン/プルプリン(purpurin)〕や黄色素〔ムンジスチン(Munjistin)〕を含み、副成分として〔プソイドプルプリン〕が含まれる。

西洋茜の根

赤色素〔アリザリン (alizarin)〕 やアリザリンがグリコシド結合した配糖体の〔ルベリトリン酸(Ruberythric acid)〕を含み、副成分として〔ルビアジン〕が含まれる。

草木染め方法

媒染法を用いて染色をする。
ステンレス製の鍋に乾燥した根と水をいれ火にかけて沸騰させ煮煎する。60分ほどしたら布で濾し、できた煎液を染色原液として使用する。4回程煎液を抽出できる。
植物繊維を染める際は豆汁などで下染めをする。先媒染法によるアルミ媒染の後に、染色を何度も繰り返し濃色に染め上げていく。アルミ媒染でオレンジから赤、銅媒染で茶色、鉄媒染で紫味がかった灰色になる。
また、抽出回数によって色の発色も異なり、回数を重ねるにつれ赤みが増す。灰汁を少量入れることで成分のカリウムと反応しさらに赤みが増す。

茜染めの媒染による色の違い

緋色あけいろ
乾燥根 / アルミ媒染(Al)
C00,M71,Y79,K16
R213,G061,B045
朱色しゅいろ
乾燥根 / アルミ媒染(Al)
C00,M53,Y76,K07
R238,G112,B058
茶色ちゃいろ
乾燥根 / 銅媒染(Cu)
C00,M47,Y68,K38
R158,G083,B051
藤煤竹ふじすすたけ
乾燥根 / 鉄媒染(Fe)
C00,M44,Y42,K59
R104,G058,B060

草木染めの色辞典

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